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この記事のチャート画像は、MetaTrader 4、RF1、CR1の機能を利用して作成しています。
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前回の記事ではチャートにFRを描いて、FR38.2やFR61.8で値動きがどうなっているかを見てみるということをやりました。今回の記事では、実際のトレードにおけるFRの一番簡単な使い方を説明します。FR38.2を使うと、簡単かつ比較的安全に20 pipsを抜くことができますよ、というお話。
大きな動きがあったら迷わずFR
相場で大きな動きがあったら、まずフィボトレーダーがすべき仕事はFRを引くことです。
1時間足を最大化して、2022年8月2日の値動きが表示されるようにしてください。
さて、7月27日から8月2日にかけて強い下降がありましたので、フィボトレーダーは当然図のようにFRを引きます。
今回使うのは少し太く表示したFR38.2のラインです。
なお、上図のチャートは、過去チャートのある時点のチャートを再現できるCR1を利用して、日本時間8月2日22:11現在のチャートの表示にしてあります。皆さんの手元ではさらに右側にローソクが表示されているかもしれませんが、気にしなくても大丈夫です。
下降のFR38.2まで戻ったら売る
早速FR38.2でのトレードの話です。
少し時計を進めてみます。時刻は日本時間2022年8月3日8:21です。ちょうど下降した分の38.2%戻ってきたところです。なお、分かりやすさのため、FRのラインは今回使うFR38.2だけを残して他は消してあります。
このFR38.2のラインにタッチしたら売ります。
すると…
儲かりました。
なお、上の図では、分かりやすくするために、5分足に、FR38.2を赤線で表示しておきました。RF1をお使いの方は、[Shift] キーを押しながら1時間足のFR38.2のラインをクリックすると、このような水平線を一発で描くことができます。
上昇のFR38.2まで戻ったら買う
続いて、1時間足で2022年8月2日~4日にかけての上昇にFRを当てます。
FR38.2にタッチしたら、(今度は上昇形なので)買います。すると…
またしても儲かりました。簡単ですね。
注意したいこと
フィボトレードは本来「機械的な手法」ではありません。しかし、FR38.2に関してだけいえば、機械的に、あまり頭を使わずに、しかも比較的確実に20 pipsを取ることができます。
それでも、いくつか守らなければならないルールがあります。破ると儲からないから気をつけようね。
大きな値動きに当てたFRのFR38.2を使う
FR38.2は、とにかくその線を引きさえすれば値動きが反転してくれる魔法の道具ではありません。FRを描いてみようの記事でも言及しましたが、FRは「そりゃあ誰でもそこに描くだろう」というところに描かなければ使えません。
とくに、今回のFR38.2でのトレードをしたい場合は、1時間足以上の時間足で、少なくとも数百pips程度の変動があって、比較的一直線に動いた値動きにFRを当てることが大切です。
20 pipsで満足する
FR38.2は、いったん少しは反発がある可能性が高いところです。反発は大きいかもしれないし、少ししかないかもしれません。先のことは分からないので、この方法でエントリーしたら、20 pipsの値幅が取れたところですぐに利確しましょう。
例えば、当記事の2つめの例ではたった1分で20 pips取れる非常においしいトレードができていますが、このあと実はこうなります。
いったん反発して52 pips程度まで上昇しましたが、すぐに下降に転じてFR38.2をズドンと突き抜けていきました。1時間足はもはやFR38.2で反発があったことすら見えない長い陰線になってしまっています。もし20 pipsで利確しせずにずっと持ってしまっていたら爆損です。もうどこまでも落ちていってしまうのではないかという恐怖がおそってきます。まともな精神状態ではいられません。
先生が長年相場を見てこられて、FR38.2での反発は20 pipsなら取れる確率が極めて高いことを見いだし、そう教えてくださいました。
利確した後伸びても結果論。素直に20 pipsで利確しましょう。
名人様しない
「名人様」とは、「素人が格好をつけて不要な損切りをすること」やそのような行為をする人を指す言葉です。
FR38.2にタッチしたらトレードするというルールは、FRの引き場所さえ間違えなければあとは何も考える必要がありません。とてもお手軽。その代償として、エントリー直後は逆行に苦しむことがあります。この記事の最初の例でいうと、20 pipsで利確できるまでの間に、4時間半にわたって最大で61 pipsもの含み損を耐えなければなりません。
ほとんどの場合は多少行き過ぎても戻ってきてくれますので、逆行しても耐えるのが基本です。「FR38.2タッチでエントリー」という「頭を使わなくて済むルール」でエントリーしたのなら、途中で損切りしないことです。
まとめ
この記事では、FR38.2を使って比較的確実に20 pipsを抜く方法について説明しました。
FR38.2でのトレードは簡単です。フィボトレードの学びはじめのころは、FR38.2で試しにトレードしてみて、何回か勝つ経験をするのは、成功体験を積むという意味ではいいと思います。
でもね、フィボトレードを真面目に勉強していくと、そのうちFR38.2タッチでエントリーなんて、だんだんアホらしくなってきます。確かにほとんどの場合は最終的には勝てるのですが、逆行もそれなりにあります。逆行しても戻ってきてくれる可能性が高いとはいえ、「もう戻ってこなくて爆損になるんじゃないか」という不安と戦わなければいけません。
だったら、値動きをよく観察して、いよいよ落ちそうというところで売る方がリスクが少ないし、短時間で決済できるし、精神的に楽だよね、という思考になってきます。
ということで、次回はFRを活用してもう少し値動きをしっかりと見ながらエントリーする話をします。