[FX手法] 節目から節目までの値動きをフィボナッチ・リトレースメント(FR)で取る

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この記事のチャート画像は、MetaTrader 4、RF1CR1の機能を利用して作成しています。

今回は「真面目な」フィボナッチ・リトレースメント(FR)を使ったチャート分析を説明します。FRはいろいろな使い方のできる万能選手です。この記事では、数あるFRの使い方の中から、FRの節目から節目までをトレードする方法の説明です。

大きな動きがあったら迷わずFR

相場で大きな動きがあったら、まずフィボトレーダーがすべき仕事はFRを引くことです。FRを引いて、相場がどのように戻ってくるかを観察して次の作戦を練ります。

例によって1時間足を最大化して、今回は 2020年10月1日~20日 の相場が見えるようにチャートをスクロールします。大きな上昇がありますから、当然FRを当てます。こうですね。

FR23.6、陥落

この後、11月1日の終わりまでチャートを進めます。

先ほど引いたFRの FR23.6 が一週間強にわたってよく効いています(①)。ところが、11月1日になって、これまで耐えていたゾーンをググッと割り込んできました(②)これは異変です。

①のゾーンが意識されていたことは明らかですね。そこを割り込んだということは、みんな「あーあ、ついに割っちゃったかー」という空気になってるんじゃないでしょうか(知らんけど)。

FR23.6 のゾーンを割ったら次はどこを目指すのでしょうか。フィボトレーダーなら、当然、FR23.6 を割ったら FR38.2 を目指すのではないだろうかと考えます。ということは、戻しの上昇の様子を見て、上がらないようなら売りの大チャンスです。

5分足でエントリータイミングを待つ

ここからは4時間足、1時間足、5分足の3画面構成でお送りします。

ずっと意識されていた節目を割ってきたので次の節目(FR38.2)までを売っていきたいのですが、下げた先で売ると痛い目を見ます。フィボトレーダーは、必ず十分戻すか、待っても上がらないのを確認してから売ります。こうですね。

安値を割った動きに対して戻りが弱いことを確認して、早い人なら①から、遅くとも③では売っておきたいところです。FR38.2 まで保有していれば 60~100 pips と大きめの利益が取れます。もちろん、ここまで取らなくても 20 pips で利確しても大丈夫です。

1時間足で売りだと目線を決めたら、5分足で戻しをしっかりと待って、クイッと下げ始めたところで売るのがコツです。下げ始めたところで売らないと、戻りが弱いと思っていたのにいきなり上昇して損失を出すなど、痛い目に遭います。

まあ、本当のところをいうと、私はここ、リアルタイムで見ていても取り損ねている気はします。戻りが弱いのはいいのですが、もう少し上まで戻ってきてくれた方が売りやすかったんですよね。戻しが少ないときは、本当に上昇しないかどうかもう少し時間をかけて確認したいのですが、今回は早めに落ちていってしまいました。

この手法の使いどころ

今回は FR23.6 から FR38.2 までの値動きを取るトレードをご紹介しました。分かりやすいトレードなので覚えておいて損はないですが、実際に使える頻度はそれほど多いわけでもありません。感覚的には月に1回あるかどうかぐらいです。

しょっちゅう使えるわけではない要因は、以下の2つです。

  • 元のFRが大きくないと使えないから
  • さらに、節目が相場参加者に意識されていることが明らかでないと使えないから

今回ご紹介したところでは、2022年10月1日~28日にかけて 900 pips も上昇したところにFRを当てました。元のFRが大きいので、FR23.6 から FR38.2 までで 130 pips という十分な値幅があり、このようにおいしいトレードができたわけです。節目と節目の間が 10 pips しかないような小さなFRでこの方法をやってもうまみが全くありません。20 pips を安全に抜くには、節目間で 50 pips ぐらいの値幅はほしいところですね。その間の 20 pips をサクッといただくイメージです。

さらに、今回ご紹介したところでは、直前まであからさまに FR23.6 が意識されていたという点も見逃せません。みんなが意識していたところをようやく抜けたという状況だからこそ、次の節目までを狙うというトレードがやりやすくなります。

とにかく大きなFRを引いて FR23.6 から FR38.2 をトレードすればよいのだ、というわけではないので気をつけてください。

今回は上昇のFRを使って、下降を売りでトレードしました。逆に、下降のFRを使って、FR23.6からFR38.2までの上昇を買うトレードも可能ですし、他の節目、例えば FR38.2 から FR50 や FR61.8 までをトレードすることも可能です。

どちらかというと、下降のFRのほうが、上昇のFRよりもこの方法を使える場面が多い気がします。

FR23.6 を割ったら必ず FR38.2 まで行くのか問題

知らんがな。

フィボトレーダーなら、当然、FR23.6を割ったらFR38.2を目指すのではないだろうかと考えます」とは言ったものの、実際にFR38.2まで下げてくれるかどうかなんて分かりません。FR38.2まで下げる想定で保有したら、建値に戻ってきて利益ゼロになることだってあります。もっと言うと、建値に戻って利益ゼロで決済された後、本番の下げが来てFR38.2まで下げることだってあります。腹立たしいですよね。

フィボトレードは 1 回 20pips を安全に抜いていくのが本来の姿です。だったら、下げる可能性の高いところで売って、20 pips 伸びたらありがたく利確させていただければいいですね。FR38.2 ギリギリまで狙うよりもはるかに安全に利益を獲得できます。

先生が「利確は適当」とおっしゃっていたのはそういうことです。各自気の済むところまで取ればいいのです。

まとめ

今回はFRをつかって節目から節目までの値動きを取るトレードをご紹介しました。機会があれば、下降のFRを使った例もご紹介したいと思います。