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この記事のチャート画像は、MetaTrader 4、RF1、CR1の機能を利用して作成しています。
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ここまでの記事で、繰り返し、エリオット波動は3波の値動きが一番強いと言ってきました。じゃあ3波でトレードしなきゃ損ですよね。今回は具体的なトレードの例を示しながら3波の狙い方を学びます。エリオット波動のお友達、フィボナッチ・エクスパンションにも登場してもらいます。
下がるかもしれないところで実際に下がったことを確認する
今回もポンド円の1時間足を使います。2022年7月20日頃が右端に来るようにチャートを移動しましょう。
本題ではないので今回は説明を省略しますが、いくつかの理由で、ここから大きめに下げる可能性があると考えられるところです。あくまで可能性です。本当に下げるかどうかはまだ分かりません。
上図は日本時間で2022年7月20日22時の状況です。
さて、下がるかもしれないと思っていた価格でやや強く下げてきました(赤矢印)。まだ本当に下がるかどうかはまだ分かりません。ひとまず、下がるために必要な最初の値動きは出た、という段階です。
ここでフィボトレーダーが考えるべきことは「もし今後、この値動きがエリオット波動になると仮定すると?」です。
もし今後、エリオット波動になると仮定すると?
ここから本格的に下げる場合、一番ありそうな値動きがエリオット波動です。では、エリオット波動になった場合の値動きを想像して、チャートに描き込んでみましょう。こうですね。
さらに、大事なことがあります。エリオット波動の2波と4波はジグザグしやすいという性質がありました。
今、0番から1番に向かって鋭く下げる、1波らしき値動きが出ました。このあと、もし、ジグザグに上昇してくるようなら、それが2波の可能性が高い。そして、3波と思われる落ち始めから売れば、3波の強い値動きで爆益の可能性が高まります。ワクワクソワソワしてきますね。
そしてもう一つ、覚えておいて損のない情報をお伝えします。
もし今後トレンドが転換して下げるならば、2波の終点(=2番の価格)は、「0→1の下降に当てたFR61.8」か「0番の最高値付近」のどちらかになることが非常に多いです。これはとても使えるので覚えておきましょう。
3波を期待して待ち構える
以上の情報をチャートに描きこんだら、あとはひたすら、3波が来てくれるのを待ちます。
2波の終点がFR61.8になりやすいことと、2波の上昇がジグザグであることに注意します。
誰かが「トレーダーの仕事は待つことである」と言っていましたが、まさにそうです。3波を売る計画を立てたら、そのときが来るまでじっと我慢です。途中で焦って売買のボタンをクリックするとろくなことがありません。
ところで、3波(2波の終点)はいつ頃やってくるのでしょうか?チャートの書き込みを目分量で見た感じだと、2番が来るのはだいたい半日以上後で、早くても翌日のお昼頃かな、という感じですね。まあ、時間はだいぶありますので、夜はよく寝て、朝起きてジグザグに上ってきていたらさらにワクワクして待てばいいです。楽しみですね。
待っているときのチャートはこんな感じです。
2波がギザギザであることを確認する
さて、時計を進めて、日本時間翌日の正午です。FR61.8で反応があるようにも見えますが、少し思ったよりも上昇が強いようです。もう少し様子を見たいところです。
ここからは4時間足、1時間足、5分足を一枚に表示した3画面構成で進めます。
さらに時刻を進めて夕方4時頃、1時間足でも2波の上昇にギザギザ感が出ていますね。5分足で見ると、より一層ギザギザ上昇しているのが明らかです。完全に想定通りの値動きになってきました。これは3波を期待していいところ。
「FR61.8より上には上がれません、もう無理っす」という値動きでようやく売ります。ここで売ると、20分ほどで安全に20 pips抜くことができます。
20 pipsを抜ければフィボトレーダーとしては合格です。こうやって手堅いところでエントリーして、小さくとも確実に利益を積み重ねていけば、成績は自ずとプラスになります。
ただ、今回はまだ続きがあります。
上図の1時間足を見れば一目瞭然。5分足で20 pipsの下げは取りましたが、まだ全然3波来てませんよね?
3波の行き先をフィボナッチ・エクスパンションで予測する
ところで、もし1時間足下降エリオットの3波が本当に来た場合、どのあたりまで下げそうでしょうか?
ここで3波の行き先を予測する目的でフィボナッチ・エクスパンション(FE)が使えます。下図のように、エリオット波動の0→1→2の山(谷)にFEを当てると、3波の行き先がFE100、FE161.8のいずれかになることが多いです。3波が非常に強い場合は、最終的にFE261.8まで到達することもあります。FE100やFE161.8で実際に値動きが停滞している様子が見て取れますね。
今回は1時間足レベルで下降3波を予測していたので、そのつもりで大きめに利益を狙ってもいいところです。FE100でも、FE161.8でも、好きなところまで伸ばせばいいでしょう。
ただし、大きめに利益を取ろうと長時間保有すると、せっかく伸びた利益がガッツリ減ったり、ゼロになったり、下手をすると含み損になったりもします。あんまり心臓によくないので、私は20 pipsも取れたら喜んで決済してしまいます。3波が来て本当にFE100やFE161.8まで伸びてくれるかは保証の限りではないし、1時間足で3波が来そうなところで20 pips程度ならほぼ確実に抜けますからね。
大きく取るか小さく堅実に刈り取るか、これはトレーダーの好き嫌いなのでどっちがいいというのはありませんが、先生は短く直線で抜くことを推奨されていましたし、私もそうしています。
まとめ
今回の記事ではエリオット波動の一番強い値動き、3波を狙ったトレードをご紹介しました。
3波を狙う手順は
- エリオット波動の種になりそうな値動き(1波)を確認する
- 2波がギザギザ戻してくることを確認する
- FR61.8や0番付近の価格で2波が止まったと判断できたらエントリー
でしたね。
3波の行き先はエリオット波動の0→1→2に当てたFEのFE100, FE161.8, FE261.8になることが多いのでした。
エリオット波動にFRやFEも関係する説明だったので、若干難しかったかもしれません。しかし、この形を覚えておくと、トレンドの変わり目で大きく利益を伸ばすことができます。ぜひ似た値動きを過去チャートで見つけて、同じように分析してみてください。必ず役に立ちます。