[FX手法] 伸びた先で大損しないためのトレードシナリオ

上昇でも下降でも、大きく伸びた先っぽは危険がいっぱいです。今回は、相場が大きく伸びた直後に大損しないために、トレーダーが習慣づけるべき考え方について解説します。相場で生き残るためには絶対に覚えておかなければならない、超重要な思考です。

【超重要】相場には必ず波がある

相場には必ず波があります。

つまり、いくら上昇トレンドでも、陽線ばっかりでできた次の画像のような相場は存在しません。

普通の相場は、次の画像のような形にギザギザしています。

どれぐらいギザギザするのかというと、伸びた分の38.2%～61.8%ぐらい戻すことが多いです。例えば、伸びたら ―

― 押します。この例では38.2%まで押していますね。

絶対アカン、ポンコツ思考

正解の前に、絶対アカン思考の典型例を2つ、示しておきましょう。

冒頭で示した「普通の」チャートをもう一度見てみます。この後どうなる可能性があるでしょうか。

こういうときに、ポンコツトレーダーのやることはだいたい決まっています。

1. まだまだ上がるやろ、と上昇した先で適当に買って、ちょっと下がったらビビって損切りをする
2. そろそろ下がるやろ、と適当な逆張りで売る

このどちらかですね。

先っぽで買うとどれほどひどい目に遭うかは、押し目買いの解説記事で詳しく説明しています。

逆張りで売るとやっぱりひどい目に遭いますが、そちらは順張りの解説記事で詳しく説明しています。

まだまだ上がるやろ、そろそろ下がるやろ、どちらも爆損になりやすいので、相場で生き残りたいなら絶対にやってはいけません。

なお、天井になる確率が高い価格をピンポイントで狙って、逆張りで売るという手法はあります。それで勝っておられる方も知っていますが、それはその訓練を積んだからこそできることです。そちらの道を極めるのも一つの生き方ですが、その場合は、フィボトレード学習帳ではなく、その道に長けた方の話を聞いた方がよいです。

正解の思考

これはね、もう暗記です。

まず、上昇トレンドなのですから買いを考えます。当然ですね。

では、今買うのは得策でしょうか。

現在値がまだ上昇の途中なのか、上昇の先っぽになるのか、この後のチャートができあがらないと分かりません。でも、安全にトレードしたいのなら、伸びたチャートを見たら「今は先っぽかもしれない」と考える癖をつけるべきです。いつでも、「ここから押すかもしれない」と考えておかなくてはいけません。

このチャートは1時間足なのですが、下から上まで850 pipsもの値幅があります。

もし現在値が上昇の先っぽだったら、このように上昇波のFR23.6やFR38.2まで押すことになります。現在値からFR23.6まで押したら、なんと200 pipsもの損失です。

大きく伸びたら、その分、押し（戻し）も大きくなるのです。

まだ、下げても戻ってきてくれたらマシです。最悪なのはこれ。トレンド転換。

もし先っぽで買ってこうなってしまったら、破産まっしぐらです。

まとめると―

• 上昇が強いのだから売りは危ない
• 今すぐ買って、もしここから相場が押した場合は大きめの損失になる
  • 押しただけならまだしも、下降トレンドに転換したら破産

―ということになります。

結局伸びた先では何もできません。これが絶対に覚えるべきこと。

ちなみに、この後のシナリオも「テンプレ」です。伸びたチャートを見たら毎回いっしょ。

このあと、ダラダラと下降してきたら押し目買いを考えればいいです。どこまで押すかは神にしか分かりませんが、下降の様子をよく観察していると、このへんで下げ止まる可能性が高そうだ、ぐらいの目星はつけられます。そこで実際に止まれば買えばいいですね。

もしいったん鋭く下降してダラダラと上昇するようなら、もしかすると、トレンド転換かもしれません。戻りの上昇の様子を観察して売りを考えてもいいでしょう。

このあとの実際のチャート

この後の実際の値動きはこうなりました。赤の縦線が最初に見ていたチャートで右端だったところです。やっぱり伸びたら押す（戻す）んですよねぇ。

ちゃんと押すのを待って買った人は楽に100 pips。

先っぽで飛びついた人は、ほとんどの人が含み損に耐えられず損切りしてしまうでしょう。（しかも、だいたい損切りしたところが底になるんですよね。FXの七不思議のひとつ。）

実はもう少し右に行くと高値を更新していくので、先っぽで買ってしまっても2週間ぐらい我慢して持っていれば（今回は）利益になります。でも、先っぽで買うのはリスクしかないから、よい子はちゃんと押すのを待って買いましょう。

まとめ

今回は伸びたチャートの先っぽでの安全な考え方を説明しました。

伸びた先では基本的に何もできません。きちんと押し目、戻り目を待ってトレードすることで、無駄な負けが減ります。勝率が上がります。

リスクが高いところでトレードして損失を出すぐらいなら、その損失でCR1を買ってトレードの練習している方がよっぽど有意義だし、無駄な損失も減らせますよね。

ちなみに、以前にX (Twitter)でつぶやいた↓この不正解トレード↓も、フィボトレード学習帳で真面目に勉強していれば避けられます。それにしても見事に天井から底までをガッツリ取られましたね（逆だけど）。

【学習帳】こんな不正解トレードを呟かれている方を見かけました。ご本人は「ムズすぎる」と呟かれていましたが、別に難しくないですね。先っぽで買わずに押してから買えばいいだけの話。このあたりの相場の見方について詳しくは↓こちら↓からhttps://t.co/oDWVRrDsJd pic.twitter.com/Es4GuDp79i

— 素数のインジケーター (素数ソフトウェア) (@sosu_software) August 28, 2023

真面目に頑張る人にはきっといいことがあります。勉強、頑張っていきましょう！