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この記事のチャート画像は、MetaTrader 4、RF1、CR1の機能を利用して作成しています。
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ケーススタディーとは、過去のチャートを使って勝てるエントリーポイントを探し、そこにフィボトレードでエントリーできる理由をつけていく学習法です。学習の序盤では特に重要で、フィボトレードに十分慣れてからも、調子を崩さないために、毎日続けることが非常に重要な学習法です。今回の記事では、ケーススタディーについて詳しく説明します。
ケーススタディーの意義
ケーススタディーは、小学校の算数における計算ドリルのようなものです。繰り返し繰り返し練習しているうちに計算のやり方を覚え、さらに繰り返して練習することで、正確さや速度がどんどん向上していきます。3+5=8の計算が一瞬でできるのは、あなたが小学校1年生の時に真面目に計算ドリルに取り組んだ成果です。
FXにおけるケーススタディーも同じです。過去チャートで繰り返し繰り返し、7つ道具の使い方の訓練をします。足し算と同じくらいスムーズに相場分析ができるようになるまで、繰り返し繰り返し練習します。7つ道具の使い方が理解できたら、次は値動きの意味を理解するステージに進みます。
ケーススタディーは、フィボトレードで勝ちトレーダーになるための入口です。さあ、ワクワクしてきましたね。頑張っていきましょう。
ケーススタディーのやり方(初心者編)
まだ7つ道具の使い方に自信がない初心者の方は、5分足でグイッと値が動いているところを探すのがお勧めです。
フィボトレードでは、通常、「4時間足と1時間足で環境認識をしてシナリオを立て、5分足でエントリータイミングを探す」というように、大きな時間足から小さな時間足に向かって分析します。少し学習が進むと、この流れでケーススタディーをやった方がよいのですが、最初は難しいです。
学習の序盤では、5分足で明らかにここで買うと(もしくは売ると)儲かりそうだというところを探して、1時間足や4時間足でエントリーする根拠を見つけるというふうに練習を進めた方が効果的です。
それでは、1つケーススタディーをやってみましょう。
2022年7月13日のケーススタディー
一例として、2022年7月13日のポンド円のチャートを取り上げます。
5分足でエントリーできそうな場所を探す
まず、5分足を開いてトレードできそうな場所を探します。
図の赤い矢印がついている場所が良さそうです。ここで買えるか検討します。
当サイトの図では、エントリー位置を赤い矢印で示します。上向きの矢印は「買い」、下向きの矢印は「売り」を示します。★マークの位置が決済(利確、または損切り)です。
RF1では、[B]キーを押して、エントリーポイント→決済ポイントの順にクリックすることで、図のような買いのトレードを簡単に描画することができます。ただし、標準の設定では取引マークの描画機能はオフになっているので、設定画面で「機能の設定」→「取引マーク機能を使用する」の設定を true に変更しておいてください。
5分足レベルでエントリーできる根拠を探す
フィボトレードで一番大切なことは、値動きの意味を理解することでした。
5分足を見てみると、最安値からの強い上昇があり、その上昇に比べると弱い下降が発生しています。つまり緑色点線の枠内だけを見ると、全体として上昇の力が強そうだと分かります。上昇の力が強いので、買いを考えます(当たり前ですね)。じゃあ下降が終わったと判断できたら買いたい、となります。
問題は下降がどこまで続くかです。未来のことは分かりませんが、7つ道具を使っていくらかの見当をつけることができます。
まずは7つ道具の中の最重要ツール、フィボナッチ・リトレースメント。今回は緑色矢印の先でFR50がピッタリ効いています。
まだありますよ。フィボトレーダーは、山や谷があったらすぐにフィボナッチ・エクスパンションを当てたくなります。
いったんFE161.8を抜けていますが、すぐに戻ってきてヒゲでピッタリ効いています。
さあ、まだまだあります。ここは5分足レベルではエリオット波動になっています。若干2波が強いですが、3波が強く上昇して、4波はとても4波らしいギザギザになっています。1波高値と4波安値がだいたい揃う法則も発動しています。
さらには、200MAが意識された可能性もありますね。
フィボトレードとしては例外的な引き方になるので割愛しますが、トレンドラインを引くこともできます。
これだけ反応がありそうな根拠がたくさんあるところで、トドメとして山3つを数えます。
面白いですね。5分足だけでもこれだけ下げ止まりそうな根拠が集まっているところです。
最後の3山が決定的で、ここで買うことができます。たった25分で20pipsです。
そのとき、上位足は?
5分足でだいぶ盛り上がってしまったので、1時間足と4時間足は軽く触れるにとどめておきます。
先ほどの5分足で使った道具をまとめて書き込み、4時間足、1時間足、5分足を同時に表示したチャートがこれです。分かりやすいようにエントリーしたところに赤い垂直線、その直前の最安値のところに薄い緑色の垂直線を引いています。
何か、面白いことに気付きませんか?
そうです。実は、5分足で見えている最安値(薄い緑色の垂直線)は、1時間足で見ると直前の上昇のピッタリFR61.8だったのでした。しかも、この価格では、前回も急激な下げを受け止めて急上昇しています。前回上昇したところは今回も上昇しやすいの法則です。
1時間足で非常に意味のあるところからの上昇だったので、5分足レベルで分かりやすい押し目を作ってくれさえすれば、非常に買いやすい状況でした。
さらに言うと、図中のエリオット3番の場所は、ちょうど、1時間足で直近の下降に対してFR38.2まで戻したところです。もし下降が強いならば、FR38.2からもっとガッツリ下げるはずですが、実際にはこの5分足のように、ダラダラと下げてきています。この事実も、買いを考える非常に強い理由になります。
このように、安全確実に利益を上げるためには、上位足の状況も考慮することが必要です。最初から完璧にこなすのは難しいです。でも、こうやって7つ道具を使って相場を読み解く訓練を重ねていくうちに、必ずできるようになります。そう。計算ドリルを頑張った結果、3+5=8が一瞬で計算できるようになったように。
頑張りましょう。
ケーススタディーの完成形
ケーススタディーは、分析をチャートに書き込んで画像として保存しておきましょう。後から振り返るのにとても役立ちます。
チャートへの長い文章の書き込みや、チャート画像の保存には、RF1またはRF0を使うのが簡単です。詳しくは各商品の紹介ページをご覧ください。
今回は説明を省略しましたが、4時間足と1時間足の分析も書き込んであります。ご自身で同じ場所をケーススタディーされる場合には、参考にしてみてください。
先が見えているけどいいの?
断言します。これでいいのだ。
ケーススタディーは、エントリーポイントの右側が見えた状態でやります。でも、実際のトレードのときは、当然、未来の相場は見えません。
これじゃあ、練習にならないのでは?
こういう方が絶対に現れます。
この記事を読んでいるあなたは、FXで勝つ方法をまだ知らない方か、勝ちすぎて暇を持て余している方のどちらかでしょう。
勝ちすぎている方は、どうぞご自由に。勝てば官軍の世界ですから何とでもおっしゃい。
でも、残念ながらFXで勝つ方法をまだ知らない方は、まず勝つために必要な技術を身につけなければなりませんよね。勝つ方法を知らないのに、見えない相場を予測してもどうせ当たりません。だったら、先生が教えてくださったとおり、基本の道具を使って、勝てると分かっているエントリーポイントを分析する練習をするのが先です。
まとめ
今回は、ケーススタディーが最強のトレード練習法であるということ、その意義、さらにはケーススタディーの具体例までご紹介しました。
ケーススタディーは最強の練習法です。初心者が手法の基礎を習得するために非常に重要なステップですし、勝てるようになってからも、軸がぶれないように毎日続けるべきものです。
私も初心者の頃は1つCS(ケーススタディー)をやるのに何時間もかかりました。今では今回の例のような分かりやすいポイントのCSならば、所要時間は数分です。(※今回は記事用にかなり丁寧に書き込みをしたり、図の微修正を繰り返したりしているので、もちろん、数分では終わっていません。)慣れてくればそんなもんです。
慣れてくると、数分で分からない相場は、自分には分からない相場ですから近づかない、ということもできるようになります。トレードしなければ損失ゼロですからね。知らない相場には近づかないに限ります。
チャート画像をぱっと出されたときに、すらすらと相場分析ができるようになるのが目標です。
ぜひ、毎日の学習に取り入れて、まずはフィボトレードの道具の使い方を体で覚えましょう。